仏経営者景況感が後退

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

S&Pが23日に発表した仏PMI総合指数は6月に52.8ポイントとなり、前月から4ポイントを超える低下を記録した。5ヵ月来で最低の水準に下がった。景気拡大と後退の境目となる50ポイントをまだ上回っているものの、景況感の悪化が一段と鮮明になった。製造業PMI指数は前月の54.6から51に低下。生産水準を示す指数は4.3ポイント低下の45.7ポイントとなり、昨年秋以来で初めて減産に転じた。原材料・部品調達の困難が背景にある。サービス業でも成長の減速を記録。調査は6月13日から21日までに実施されており、マクロン政権が過半数を失った総選挙決選投票(19日)後の実施分も含まれていることから、政治的な不安要因も一部反映されている可能性がある。
同日にINSEEが発表した経営者景況感総合指数も、6月に前月比2ポイント減の104に後退。こちらも、長期の平均である100をまだ上回ってはいるものの、景況感の冷え込みを印象付ける数値となった。ただし、こちらの指数では、サービス業と小売業が後退の原因となっており、工業部門ではわずかな改善が記録されている。