欧米で「サル痘」の感染、フランスでも感染確認

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欧米の数ヵ国で「サル痘」の感染確認が相次いでいる。22日にジュネーブで開幕する世界保健機関(WHO)総会でも協議の対象となる。
サル痘は1958年にサルから初めて分離されたウイルスで、従来はアフリカで散発的に感染が発生していた。天然痘に似た症状を示し、致死率は株により1-10%とされ、特に子どもがかかった場合に重症化や死亡の懸念がある。サルのほかげっ歯類の動物からヒトに感染することがあり、ヒト間では、感染力は総じて低いものの、飛沫感染と接触感染があり得る。今回の感染では、英国をはじめとする欧州と北米、オーストラリアで、5月初頭以来で80件の感染が確認されており、50件が調査中となっている。フランスでもパリ首都圏で最初の感染例が確認された。感染者らはいずれもアフリカ渡航歴がなく、感染経路に不明な点が多く、複数国で同時に感染が広がっている点が懸念を呼んでいる。今のところ、感染した人はいずれも年齢が比較的に低い男性で、同性愛者かバイセクシャルが大部分を占めており、なんらかの集まりの機会に、性交渉などが発端となって広がった可能性もあるが、詳細は判明していない。