仏サンゴバン、「ゼロカーボン」板ガラスを製造

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建材大手の仏サンゴバンは5月16日、世界で初めて「ゼロカーボン」板ガラス製造に成功したと発表した。同社の北仏アニシュ工場で、リサイクルガラスを材料に、グリーンエネルギーを用いて、2000トンの「ゼロカーボン」の板ガラスを製造した。
同社は「ゼロカーボン」板ガラスの量産化について、現状では困難だと説明した。その理由として、材料となる高品質のリサイクル材料の調達が困難であることを挙げた。同社が必要とするリサイクル材料は、解体される建築物由来のものに限られる。そのような廃ガラスは年間20万トンが発生しているが、現行のリサイクルルートでは、そのうち5%しか回収されていないという。従来品より数十%も高いコストの削減も量産化に向けた課題となる。炭素価格の設定が競争力改善に向けた鍵になる。
サンゴバンは2050年にゼロエミッションの達成を目指している。