ユーロビジョン・ソングコンテスト、ウクライナが優勝

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毎年恒例のユーロビジョン・ソングコンテストの決勝大会が14日夜、イタリア・トリノの会場で開催された。ウクライナが優勝した。
ユーロビジョン・ソングコンテストは、戦後ヨーロッパの平和と協力を期して1950年代に開始された国対抗の歌合戦で、欧州放送連合(EBU)が主催、今回で66回目を迎える。戦時下の開催となったが、当事国であるロシアは除名を経て不参加となり、ウクライナを含む40ヵ国が参加した。各国審査員の評点では英国がトップとなったが、審査員の評点と同じ比重となる参加国の国民による電話投票でウクライナ代表の「カルシュ・オーケストラ」が他を大きく引き離してトップとなり、逆転優勝を果たした。時局が強く反映された結果になった。
優勝したカルシュ・オーケストラの「ステファニア」は、ラップ風の歌唱に民族音楽の味付けをして、エレクトロポップにまとめた楽曲で、ユーロビジョン適格ではあるが、優勝したのは欧州の人々のウクライナ支援の念を抜きにしては考えられない。優勝国は翌年の大会の開催国を務める規定になっているが、実現できるのか現時点では定かではない。
今年の大会では、男女ともに全体にぼってりした出場者が多いのが目を引いた。前回はバルバラ・プラヴィが出場して2位となったフランスは、今年は定位置である下から数えての2位となり、やはり定位置のドイツと最下位を争った。