オレンジの時報ダイヤル、サービス終了へ

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

仏通信大手オレンジは3日、時報ダイヤルのサービスを停止すると発表した。7月1日に廃止する。利用件数が大幅に減少しており、現行機材の耐用年数切れに伴いサービスを打ち切ることを決めた。
フランスは1933年2月14日に、世界に先駆けて、音声で時間を告げる時報ダイヤルのサービスを開始した。装置はパリ天文台勤務の天文学者エルネスト・エスクランゴン氏が発明した。サービスは大成功を収め、開始日には14万件の通話が殺到し、12万件が不通という盛況だったという。
現行の時報ダイヤルは3699番で、通話料金プラス1.50ユーロの有料サービスとなっている。オレンジは、1991年(当時の社名はフランス・テレコム)に、パリ天文台との提携により、10ミリ秒の精度の現行機材を導入し、今日までサービスを継続してきたが、近年は、インターネットを参照して自動的に時計合わせをするデジタルデバイスが普及したこともあり、利用は大幅に減少していた。