欧州諸国で原因不明の肝炎、子どもが罹患

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欧州諸国で子どもが原因不明の肝炎に罹患した例が報告されている。フランスを含む複数の国で報告されている。死亡者は出ていないが、入院した例は多く、移植手術が必要となったケースもあった。
最初の報告は英国でなされた。スコットランドで、いずれも5才未満の子どもの10件の罹患例が報告された。その後、調査を経て合計で74件が報告されるに至った。デンマーク、アイルランド、オランダ、スペインにも報告が広がっており、フランスでも、2件の急性肝炎が10才未満の子どもについて、リヨン大学病院により報告されている。全体の半数余りで入院加療がなされており、数件では肝移植が行われた。
検査では、A型からE型までのウイルス性肝炎のいずれにも該当しないことが判明しており、原因はいまのところわかっていない。アデノウイルスに属するウイルスによる感染の可能性が高いものとみられているが、詳しいことはわかっていない。新型コロナウイルスに感染していた患者もいたが、関連があるのか否かについてはわかっていない。半面、新型コロナウイルスワクチンとの関連は否定されており、英国では、患者の中に同ワクチンを接種していた者はなかった。
症状は、嘔吐、腹部の痛み、下痢だといい、発熱は見受けられないという。