トランスデブとイージーマイル、自動運転シャトルバスの運行計画を断念

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トランスデブ(公共交通機関運営)とイージーマイル(自動運転車両開発)が共同で行っていた自動運転小型シャトルバスの商用化計画「NIMFEA」の打ち切りが決まった。4月12日に発表された。
計画では、ノルマンディ地方の有名なモネの庭園があるジベルニー村と、最寄り駅のベルノン駅の間の12km区間を結ぶ自動運転シャトルバスが運行される予定だった。公道区間(県道)を自動運転車両が本格的に走行するのはフランスでは初めてで、注目されていた。車両はフルEV、時速は20kmに制限されており、3台が投入され、乗客を乗せずに試験運行が行われていた。市街地の走行は問題なくなされたが、県道部分の走行では安全性が確保できず、結果的に計画断念に至った。県道は比較的に狭く、交通量もかなり多いため、小型シャトルバスを近接して追い越す自動車も多く、その際はシャトルバスは自動的に停止することになる。後続車による追突などのリスクも生じることから、乗客を乗せての運行では安全性の上で問題があると判断された。ただし、試験運行において具体的に事故が発生したことはないという。
この計画においては、トランスデブとイージーマイルが合計で100万ユーロを投資した。試験導入に用いられた3台の車両は、専用レーンを走行する形で別のプロジェクトに再利用されるという。