新型コロナウイルスの感染状況、改善に遅れ

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

新型コロナウイルスの感染の後退が遅れている。まだ高めの水準にとどまっている。
4日から10日までの1週間では、1日平均の感染確認数が13万5000人近くに上った。1週間の感染確認数は人口10万人あたりで1406人と、前週に比べて2%減少しているものの、警戒域として設定されている50人に比べてはるかに高い数字にとどまっている。年齢別では、60-69才(1295人)で7%増、70-79才(1448人)で6%増と、年齢が高めの層で増加がみられ、逆に、49才以下の層では減少傾向を示している。年齢が低いほど感染が少ないという傾向もみられる。
感染の後退が鈍い理由としては、4月の上旬にはこの季節としては異例の低温になったこと、ワクチンの効果が時と共に薄れていること、予防行動が風化していること、が影響している可能性がある。また、検査数が減り、感染状況の把握の信頼性が薄れている可能性があるとの指摘もある。入院数と死亡数も大局的に緩やかな減少傾向を示しているが、明確な改善はみられていない。