ソシエテジェネラル、ING銀行の仏リテール事業の統合決める

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仏大手銀行ソシエテジェネラルは5日、仏リテール業からの撤退を決めたオランダのING銀行と最終合意を結び、INGの顧客ポートフォリオを統合することを決めた。傘下のネット専業銀行であるブルソラマ・バンクに統合する。
INGはフランスではリテール業から撤退し、投資銀行業務に集約する。ソシエテジェネラルは、当座口座(クレジットカード)、貯蓄口座、生保、オンライントレーディングの顧客を引き取る。不動産ローンと消費ローンについてはINGがランオフ事業として継続する。ブルソラマ・バンクは4月11日よりINGの顧客に書簡を送付し、ブルソラマ・バンクへの口座移転を勧める。移転の諾否は顧客の各人に委ねられる。顧客総数は50万人で、両行の間の取引の金額は、最終的にブルソラマ・バンクへの乗り換えを選んだ人の数に応じて決定される。金額は公表されていないが、最大で1億ユーロ程度との数字が取り沙汰されている。ブルソラマ・バンクは特別体制で受け入れを進め、「15分以内」の手続き完了を約束、通常と比べると4倍に上る最大320ユーロの新規契約者向けボーナスを支給し、最大限の取り込みを図る。
ブルソラマ・バンクの顧客数は2021年末時点で330万人に上る。INGの顧客を取り込み、2022年末に400万人との目標を1年前倒しで実現することを目指す。この取引によるソシエテジェネラルの自己資本比率(CET 1)への影響は限定的という。