法定最低賃金(SMIC)が5月1日付で引き上げられる。2.4-2.6%の引き上げがなされる見通し。労働省が31日に認めた。
SMICは現在、月額で1603ユーロ(手取りでは1269ユーロ)となっている。SMICは毎年1月1日付で、消費者物価とワーカー・従業員の給与水準の変動率に連動する形で引き上げられることになっている。それとは別に、この年次改定後にインフレ率が2ポイント以上上昇することがあった場合に、その上昇分に連動する形で自動改定がなされる規定となっている。3月のインフレ率の速報値は4.5%で、規定を超えたことから、自動改定が適用されることになった。正確な改定幅は、4月15日に消費者物価指数の確報が出揃ってから判明するが、月額で1641-1645ユーロ(手取りでは1299-1304ユーロ)に引き上げられる見通し。エネルギー価格はウクライナ危機前から上昇傾向にあったが、危機を境にして急激に上昇した。物価上昇を背景として、SMICの自動改定は2021年10月1日付でも実施されており、2021年年頭以降では、年次改定と自動改定を合わせて4回の引上げが行われることになる。