テレコム・イタリア、サービス部門へのCVCの出資提案を受け取ったと発表

投稿日: カテゴリー: 欧州デジタル情報

テレコム・イタリアは3月28日、投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズから、同社のサービス部門に対する少数出資に関する提案を受け取ったと発表した。提案には拘束力はないという。その一方で、米投資ファンドKKRからのテレコム・イタリア全体への買収提案(108億ユーロ)に関する交渉も続いていると明らかにした。
テレコム・イタリアはサービス部門とインフラ部門への会社分割を検討しており、CVCの提案は、分割が成立した場合のサービス部門新会社を対象としたもの。CVCの提案は、取締役会に諮られる。テレコム・イタリアのラブリオーラCEOは3月初め、評価額の向上を目指して、固定電話ネットワークとサービスを分社化する構想を明らかにしていた。
一方、消息筋によると、KKRは3月23日、テレコム・イタリアの100%買収を目指した108億ユーロの提案(1株当たり0.505ユーロ)を維持すると発表した。この水準は、テレコム・イタリアの現在の株価水準を大幅に上回るものだが、テレコム・イタリアの主要株主である仏メディア大手ビベンディは2021年11月に、KKRの提案はテレコム・イタリアの価値を過小評価しているとして拒否する姿勢を見せていた。なお、ビベンディは2015年にテレコム・イタリア株を1株当たり平均1.071ユーロで取得していた。