Telegram、露やウクライナでユーザー数が増加

投稿日: カテゴリー: 欧州デジタル情報

国外のSNSの殆どが禁止されているロシアにおいて、Telegram(高セキュリティ・インスタントメッセンジャー)が成功を収めている。Telegramは、ロシア人のニコライ・ドゥーロフ及びパーベル・ドゥーロフが立ち上げた高セキュリティ・インスタントメッセンジャーであり、現在では本社はドバイに所在している。Telegramは、イスラム過激派により利用されたことから批判を浴びた一方で、ロシアの反体制勢力やウクライナの抗戦に用いられるなど、様々な評価を受けているが、地政学的な緊張や社会的な緊張が高まる度にユーザー数が増加する傾向にある。今回の露によるウクライナ侵攻においても、Telegramのユーザー数は、ウクライナでもロシアでも増加している。調査会社Data.ai(旧アップ・アニー)によると、ロシアでのTelegramの週ダウンロード数は、2月初めの44万1000回から、2月末には50万回強へと増加した。ウクライナでも、週ダウンロード数は同期間に倍増以上となり、24万2000回に達した。Data.aiによると、Telegramの世界アクティブ・ユーザー数は4億6300万人に達し、うち約7000万人がロシア、2500万人がウクライナとなっている。
Telegramはロシアで政府の検閲に対抗して情報を得るための手段となっているのに対し、ウクライナでは安全警報として利用されている外、抗戦にも利用されている。例えば、ウクライナ政府が設置を言明したIT軍は、Telegram上でサイバー攻撃の標的をリストアップしている。