露国民のVPNアプリ利用が急増

投稿日: カテゴリー: 欧州デジタル情報

露によるウクライナ侵攻を受けて、露当局がメディアへの検閲を強める中、ロシア国民は、VPNアプリに殺到している。Date AI(元App Annie)によると、露におけるiPhone向けアプリダウンロード・ランキングで、10位中6つがVPNアプリだった。VPN Proxy Master(世界ユーザー数1億5000万人)は、3月15日にはロシアでトップに立った。VPN Proxy Masterは、1ヶ月前と比較すると、195位も順位を上げ、高セキュリティ・インスタントメッセンジャー・アプリであるTelegramに次いで、第2位につけた。グーグルのアプリダウンロードプラットフォームのPlay Storeでは、10位以内ではゲームの比率が高いものの、3つのVPNアプリがランクインした。
VPNアプリは、メールやパスワードのセキュリティ確保や、在宅勤務者による企業ソフトへのアクセスなどに利用されているが、インターネットへの監視が厳しいロシアや中国などの専制国家では、なによりも、当局によりアクセスが遮断されたサイトにアクセスするために使われている。VPNアプリは、国外にあるサーバーを経由することにより、IPアドレスとユーザーの所在地を隠すことを可能とする。
VPNアプリ比較サイトであるTop10VPNによると、露でのVPNアプリの利用は、露当局が3月13日から14日にかけての夜にインスタグラムをブロックした後、ウクライナ侵攻前と比較して2700%増加した。露当局がインスタグラムをブロックする意向を明らかにした3月11日にも1400%、12日にも1800%、13日には2088%の増加をそれぞれ記録していた。