BNPパリバとクレディアグリコル、証券代行業務を合弁化へ

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仏大手銀行BNPパリバとクレディアグリコルは、それぞれの証券子会社の資本提携計画を発表した。共同子会社を設立し、それぞれの証券代行業務を持ち寄って統合する計画。
BNPパリバの子会社BPSS(BNPパリバ証券)とクレディアグリコル子会社のCACEISが共同子会社を設立する。株主名簿の管理、株主総会の招集・開催に関する事務、株式発行の事務、従業員持ち株制度に関する事務等を代行する法人向けサービスを両社が持ち寄る。この提携は、両社の法人向け業務の協力拡大の足場になり、投資の共同化などを図る計画。
この取引は2022年末に完了を予定するが、関係当局からの許可の取得が条件になる。証券代行業務については、BNPパリバとクレディアグリコル、そしてソシエテジェネラル(子会社SGSS)がフランスにおける3大大手であり、競争上の問題が生じる可能性はある。
CACEISはLumi Technologiesの技術を導入し、2021年に株主総会のリモート投票サービスを開始して注目された。クレディアグリコルの子会社であるアムンディ(資産運用)がこれを初めて利用した。他方、BPSSは、2018年の株主総会における業務で、投票集計に技術的な問題で誤りが発生し、物議を醸したという経緯がある。