フィンエアー、ヘルシンキ・東京便に北極経由を再開

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

フィンエアーは去る3月9日、ヘルシンキ・東京便を北極経由で運航した。ロシア上空の航行が不可になったのを受けて、北極経由の直行便の運航を再開した。
フィンエアーは1983年に、無給油で北極経由の日本便を他社に先駆けて開始した実績がある。冷戦終了後は北極経由便が運航されることはなくなったが、ウクライナ危機と共に再開に至った。機材はエアバス350-900を使用。再開に当たっては、航路に沿って事故時に緊急着陸が可能な空港を確保する必要がある。フィンエアーの最新の10機のA350-900は、ETOPS-300と呼ばれる、エンジン1基のみで300分航行可能な規格に対応しており、北極圏越えの航路においても自由度の高いコースを採用できる。9日のフライトでは、ヘルシンキから東京・成田までを12時間54分(定刻より2分遅れ)で、順調な飛行だったという。
フィンエアーは東京便を北極経由で運航する計画だが、風力や風向など気象条件によっては、南回りのルート(トルコ、グルジア、トルクメニスタン、イラン、パキスタン、インドなど通過)に切り替えることもあるという。