エッフェル塔に放送アンテナが追加設置、全長が330メートルに伸びる

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エッフェル塔で15日午前、頂点に新たなアンテナを取り付ける作業が行われた。エッフェル塔の全長が6メートル伸びて330メートルとなった。
新たなアンテナは、DAB+規格のデジタルラジオ放送用のもので、エッフェル塔を電波塔として使用するTDF社が取り付けを決めた。デジタルラジオ放送はパリ首都圏で既に始まっているが、エッフェル塔にアンテナを設置すると、半径70kmの範囲で受信品質が向上する。許認可の取得などを経て、1年以来に操業を開始する予定。
エッフェル塔は1889年の万国博覧会の際にアトラクションとして建設された。当時は先端まで300メートルだったが、その後、FMラジオ用のアンテナが設置されて背が高くなった。2000年には地デジ放送用のアンテナが追加され、324メートルにまで伸びていた。新たに追加されたデジタルラジオ用のアンテナは、本体が5.5メートル、避雷針が50センチメートル、合計で6メートルで、これを加えて塔の全長は330メートルの大台に届いた。設置作業は今回初めて、ヘリコプターを利用して行われた。ヘリコプターでアンテナ全体(総重量350kg)を吊り下げて頂点まで運び、現場で待ち構えていた3人の作業員がこれを素早く据え付けた。全工程が15分という早業だったが、風が鎮まるのを待って、作業は当初予定の9時が11時過ぎにずれ込んだ。