パリ市、ダークストアの規制に乗り出す

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報道によると、パリ市のグレゴワール市長代理は7日にクイックコマース及びダークキッチン各社の代表を招集し、都市計画条例(PLU)の順守を求めた。順守がなされない場合には処罰に着手すると警告した。
15分以内の配達を謳ったクイックコマースは急速に発達しており、パリ市内にも多数の業者が配送拠点を相次いで開いている。商店を買い取り、いわゆる「ダークストア」として転用する場合が多い。パリ市側はこれについて、店舗として認められるには、貯蔵スペースが占有面積の3分の1を超えてはならないという規定があり、これを超えると「倉庫」扱いとなるが、ダークストアが入居する建物はほとんどが住宅兼用の建物であって、そうした建物において「倉庫」が入居するのは禁止されていると指摘。また、従来のウインドウを加工して中を見えないようにしている店舗も多いが、これもPLUにより禁止されているとして、これらの規則を遵守するよう、業者側に促した。
ダークストアやダークキッチンが入居する建物の住民からは、騒音や、配達用車両の頻繁な往来など、近隣迷惑を問題視する声が多く上がっている。パリ市はこうした声に配慮して、規則順守を求め、目を光らせることを決めた。企業側からは、新しい時代に古い規則はマッチしていないとする不満の声も上がっている。