民放大手TF1とM6の合併計画に絡んで、両社はこのほど、一部資産の売却先を決定した。アルティス・メディアが地デジ局2局を買収することが決まった。
アルティス・メディアは、通信大手SFRの親会社であるアルティスのメディア部門で、地デジテレビ局では、BFM TV(ニュース専門局)とRMCデクベルト(ドラマ、ドキュメンタリーなど放送)の2局を保有している。同社に対して、TF1はTFX(ドラマなど放送、チャンネル11)を、M6は6ter(ドラマなど放送、チャンネル22)を売却する。M6はまた、有料局パリ・プルミエールの地デジ有料局としての放送免許を返上する。これにより、地デジテレビ局の放送免許7件を同じ事業者が保有することを禁止した法令の規定をクリアできる。ただし、売却は、TF1とM6の合併計画が当局機関による許可を得られた場合に限り実施される。許可の可否は年内に決定される見込み。売却額は明らかにされていないが、TFXが8000万ユーロ程度、6terが5000万ユーロ程度とみられている。
売却後で、地デジ放送における力関係は、トップのTF1・M6を国営フランス・テレビジョンが追い、アルティス・メディアが第3位という形になる。あとはスポーツ紙レキップとNRJグループ(ラジオ)が1局ずつを保有している。