仏経済成長率、1-3月期に0.3%

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8日発表のINSEE予測によると、1-3月期の経済成長率(前の期比)は0.3%となる見込み。前の期の0.7%から減速する。INSEEは従来の予測を0.1ポイント下方修正した。他方、4-6月期の成長率は0.6%まで回復し、2022年通年の成長率は6月末までで3.2%を確保する(下半期がゼロ成長になると仮定した場合の通年成長率)。
INSEEは特に、個人消費が軟調である点を指摘した。終わったばかりの冬季バーゲンセールの成績がどの程度になったのかはまだ出揃っていないが、低調にとどまったものとみられている。これには足元の物価上昇の影響が出ている可能性もある。INSEEは、6月時点のインフレ率(前年同月比)を3.4%と予想。1月のインフレ率は2.9%と、前月を0.1ポイント上回っているが、予想が正しければ、6月にかけて物価上昇はじりじりと続くことになる。なお、2月のインフレ率は3.3%まで上昇する見込みだが、INSEEによれば、政府が決めたガス・電力価格の抑制策がなかったら、さらに1ポイント余分に上昇していたはずだという。
他方、企業の調達面での困難はやや薄れており、工業部門において調達に困難があると回答した企業の割合は、10月の45%に対して、1月には35%まで低下した。企業の目下の問題点は採用にあり、建築部門では77%の企業が求人難だと回答している(通常は59%)。この割合は製造業で61%、サービス業で54%に上った。