仏ピエール&バカンス・センターパーク(レジャー施設運営)は20日、再建計画を発表した。機関投資家3者による買収を受け入れることを決めた。1月31日までの期限で独占交渉が行われる。
英国系の投資ファンドのアルセントラ及びフィデラ、資産運用会社のアトリームの3者がコンソーシアムを組んで買収する。具体的には、まず全株主を対象とする5000万ユーロの増資を実施。アルセントラとフィデラがその全額引き受けの保証を与える。次いで、1億5000万ユーロの増資が別途行われる。アルセントラとフィデラが各4500万ユーロ以上を引き受け、アトリームは3000万ユーロを引き受ける。残りの3000万ユーロは、社債を所有する債権者に任意で引き受けの権利を付与する。これと並行して、11億ユーロに上る債務の返済を目的として、5億5150万ユーロ程度を株式に転換する。転換される負債額には、公的保証が伴う銀行融資(PGE)の2億4000万ユーロも含まれる。これらの実行後で、コンソーシアムは、42.6-56.8%の株式を確保し、経営権を取得する。創業者であるジェラール・ブレモン会長は出資率が49.4%から2.1-16.4%へと下がり、自らは名誉会長職に退く。ビジネスモデルも修正され、ピエール&バカンス・センターパークは、観光商品の開発・販売業に専念し、レジャー施設の不動産開発部門は、アトリームが率いる新設の会社が引き継ぐ。ブレモン会長は、70%を出資する新設のサービス会社を率いて、プロジェクトの立案などに協力を続ける。
ピエール&バカンス・センターパークは、新型コロナウイルス危機の直撃を受け、2021年9月期には3億4140万ユーロの純損失を記録。前年度(3億3620万ユーロの純損失)を上回る赤字額を記録していた。