タバコ販売店の業界団体とLoomis(現金輸送のセキュリタス子会社)は10月26日、タバコ販売店へのCD(現金自動支払機)設置を開始したと発表した。手始めに20軒程度で設置するが、将来的には全国2万4000軒のタバコ販売店に設置を提案する。業界団体はCDでの現金引き出しサービスは、週6日、毎日平均12時間営業するタバコ販売店の有用性を証明するものになるとしている。なおフランスでは金融機関が設置するATMの台数が数年来、減少する傾向にある。
タバコ販売店は、売上高が減少傾向にある本業のタバコ販売を補うためにすでに多様なサービスを提供している。業界の年商は400億ユーロで、このうちタバコの売上は218億ユーロを占めるが、タバコ販売店の収入となるのはタバコの売上の8.1%の手数料である。タバコ販売以外には、飲食サービスを提供したり、宝くじと馬券、新聞雑誌、スナック菓子、電子タバコなどを販売している。この他、銀行口座サービス「コント・ニッケル」の管理、郵便物の受け取り代行、仏国鉄の乗車券販売も行っている。さらに、1700軒のタバコ販売店は郵便取次所として、郵便業務の代行を担当している。また1万2000軒のタバコ販売店では、税務署への支払いや罰金の支払い、保育施設・病院・学校給食への支払いなども取り扱っている。