「セックステープ」事件:ベンゼマ選手に執行猶予付き禁固10ヵ月が求刑に

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プロサッカーのカリム・ベンゼマ選手(33)を被告人とする通称「セックステープ」事件の裁判が22日に結審した。ベルサイユ地裁は11月24日に判決を下す。
この事件は2015年に発生。当時にベンゼマ選手と共にフランス代表チームに所属していたマチュー・バルプエナ選手が、携帯端末から漏洩した性的画像を材料に恐喝されたとして訴えた。ベンゼマ選手を含み、合計で5人が恐喝などの容疑で起訴された。検察側の調べによると、データを入手した者たちが、ベンゼマ選手の友人であるゼナティ被告人に協力を依頼。ゼナティ被告人がベンゼマ選手を通じてバルブエナ選手に接触して、金銭の支払いを求めたという。検察は論告求刑において、主犯格と目されるザウイ被告人に禁固4年と罰金1万5000ユーロを求刑。共犯のアンゴ被告人には禁固18ヵ月と罰金1万5000ユーロを、ウアス被告人には執行猶予付き禁固18ヵ月と罰金5000ユーロを求刑した。ゼナティ被告人には禁固2年と罰金5000ユーロが求刑された。ベンゼマ選手は、「恐喝未遂共犯」の容疑で、執行猶予付き禁固10ヵ月と罰金7万5000ユーロの求刑を受けた。
ベンゼマ選手は、仕事上の理由で裁判には出廷しなかった。ベンゼマ選手の弁護士は、友人としてバルブエナ選手に不穏な動きがあることを耳に入れただけだという主張を繰り返し、恐喝の存在と、それに関与したという証拠に欠けると主張し、無罪を求めた。ベンゼマ選手は現在、フランス代表チームにおけるキーパーソンとなっており、有罪判決の場合には仏サッカー連盟側はしかるべき対応を求められることになる。