フィリップ前首相は9日、地元のルアーブル市で集会を開き、新党「地平（Horizons）」を立ち上げた。右寄りの立ち位置を示しつつ、2022年の次期大統領選においてはマクロン大統領の再選を全力で支持すると表明した。
発足集会には3000人程度が参加。うち160人が市長、600人が地方議員で、マクロン大統領のLREM党や、協力関係にある中道政党MODEMの代表らも列席し、マクロン大統領の支持勢力としての新党発足であることを強調した。
前首相は長時間にわたり演説を行い、政策ビジョンを披露。移民流入、生物多様性の後退、人間の能力を時に超える技術の進歩、アジアに重心を移す地政学的な均衡の変化を脅威の例として挙げ、こうした新しい状況に対応するために、長期的な視点に立って政策運営を志向することが肝心だと強調。教育、エコロジー、司法、年金を重要項目に掲げつつ、とりわけ、公共会計と街に秩序をもたらすことが必要だと述べて、財政健全化と治安の強化に取り組む考えを示した。