新型コロナの感染拡大の仏海外県、制限措置を強化

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アンティル諸島の仏海外県(マルチニークとグアドループ)では新型コロナの感染が急拡大している。ルコルニュ海外相は8月10日、感染率がフランスにおいてこれまでで最大の水準に達し、危機的状況にあると述べた。海外相は11日に両県を視察することになっている。なおマルチニークでは新型コロナウイルスワクチンの1回目接種率が22%未満と、低水準に留まっている。
感染拡大を受けてマルチニークでは8月10日に制限措置が強化された。10キロメートル内に設定されていた移動距離制限を1キロメートル内と厳しくした。小売店(食品と医薬品を除く)と大半のホテルの営業が禁止され、観光客には帰宅の勧告がなされた。娯楽施設と海水浴場も閉鎖された。企業と行政組織に対して最大限のリモート就労化を求めた。マルチニークでは住民10万人当たりの新規感染者数は1日につき1200人近くに達しており、医療崩壊に直面している。
グアドループでは、住民10万人当たりの新規感染者数が1日につき1850人とさらに高くなっている。グアドループでも制限措置が強化される予定で、その内容が11日に発表される。マルチニークとグアドループには、本土からの240人の医師及び看護師などが派遣され、医療体制のテコ入れがなされる。