ルミバード、Cilasの株式37%を取得へ

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仏ルミバード(高性能レーザー)は7月19日、軍事用レーザーを開発の専門企業Cilasの37%株式を取得すると発表した。アレバ社が保有する全株式を買収する。
Cilas社の残り63%株式はアリアングループが保有するが、アリアングループ(エアバスとサフランの合弁)も2年ほど前から株式の売却を検討している。買収者としては、MBDA(ミサイル)やサフランの名前が取り沙汰されていたが、規模の小さいルミバードが割って入った。
Cilasはオルレアンに本社を置き、対空レーザー兵器の開発などを進めている。7月初旬には、ドローン無害化の新型兵器「Helma-P」のデモンストレーションを行って注目されたばかりだった。
ルミバードは様々な用途の高性能レーザーを開発。2017年に同業のKeopsysとQuantelの2社が合併して発足した。2020年には1億2600万ユーロの売上高を達成、10%を超える増収を記録している。EBITDA利益率は19%とかなり高い。3年後に売上高2倍増の達成を目指しており、企業買収による事業規模の拡大を狙う。科学研究用、工業用、医療用が主な事業だが、軍用・デュアルユースの事業の強化を目指す。