仏競争当局は3月31日、アップルに対して1億5000万ユーロの罰金処分を言い渡した。アップルが2021年に導入したATT(App Tracking Transparency)ポリシーの適用方法が優越的地位の乱用に当たると認定した。
アップルはATTにより、アプリの開発者らに対して、広告トラッキングのデータ利用許可をユーザーに求めることを義務付けている。アップルはこのポリシーをユーザーのプライバシー保護を目的に掲げて導入した。競争当局は、アプリ開発者やオンライン広告業者などの訴えを受けてこの問題で調査を行い、今回の処分を決めた。競争当局は、ATTそのものに問題はないとしたが、その適用方法により、アップルが不当にアプリ開発者らを不利な状況においていると認定。具体的には、ATTの下でのユーザー許可承認は、EU一般データ保護規則(GDPR)等による許可承認と同等とみなされるには不十分であるため、ユーザーは結局、2回の承認を求められることになり、これに伴い、承認率が大幅に低下した。承認が得られないため、無料アプリの広告収入の激減を招き、これは一部の業者のビジネスモデルに重大な影響を及ぼした。競争当局はこれを、ATTを利用した一部業者の不当な締め出しに当たると認定した。