バルニエ首相が入院手術、経過は良好

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首相府は28日、バルニエ首相が27日までの週末に入院して手術を受けたことを明らかにした。「頸部の病変」を切除したと発表した。発表によれば、経過は順調で、首相は28日に首相府での執務を再開した。病名などは公表されておらず、検査の結果は数週間後に明らかになるという。
バルニエ首相は73才で、第5共和政下では最年長の首相となった。バルニエ内閣は下院で過半数を持たず、政権基盤は極めて弱い。そのためか、首相は入院手術に先立ち、大統領や上下院議長、閣僚や国会の各議員団の代表など、60名ほどに状況を説明し、理解を求めたという。かつてはミッテラン大統領の政権末期の健康問題の隠蔽など、要人の健康状態は何かと秘密にされることが多かったが、最近ではその種の隠蔽をしようにも隠し切れないという時流がある。透明性を確保する姿勢をアピールしないと、かえって傷を深めるという判断が働いて、公表を選んだものとも考えられる。病気アピールは同情票を集めるので好都合だとみる向きもある。
バルニエ首相は、今週の国会での代表質問には欠席し、31日の閣議には出席する予定。