極右RNとマリーヌ・ルペン氏への警戒感が風化=世論調査

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左翼系日刊紙リベラシオンがViavoiceに依頼して行った世論調査(8月18日から21日まで層別抽出の1001人を対象に実施)によると、極右政党RNを率いるマリーヌ・ルペン下院議員について、「肯定的に評価している」と答えた人は全体の37%に上った。2年ほど前に行われた前回調査と比べて10ポイント上昇した。「否定的に評価している」と答えた人は51%と過半数を占めたが、この割合はやはり前回調査時より13ポイント低下している。
マリーヌ・ルペン氏の資質について尋ねたところでは、「国民に有益な解決策をもたらすことができる」が8ポイント上昇の44%、「大統領にふさわしい人物である」が14ポイント上昇の42%、「普通の人々を代表している」が10ポイント上昇の37%、「フランスを現在の危機から脱出させる能力がある」が8ポイント上昇の35%となっており、いずれの項目でも評価が高まっている。
マリーヌ・ルペン氏の政治的な立ち位置についての質問では、「極右である」と答えた人が57%で最も多いが、「右派である」も19%となり、イメージが多少ソフトになってきたことがわかる。他方、RNと左翼政党「不服従のフランス(LFI)」との比較においては、「RNの方が信頼性がある」が36%(「信頼性がない」は19%)、「RNの方が能力がある」が35%(「能力がない」は18%)と、RNの方が肯定的な評価を得ており、逆に、「RNの方が急進的である」は25%(「急進的でない」は27%)、「RNの方が暴力的である」は22%(「暴力的でない」は32%)、「RNの方が危険である」は18%(「危険でない」は36%)と、否定的な項目では、LFIの方がはるかに評判が悪くなっている。これは、マリーヌ・ルペン氏が進めてきた「普通の政党」として認知されることを目指す戦略が奏功していることを示している。LFIとの比較で評価が良好なのは、LFI自体にも問題があるはずだが、リベラシオン紙は、マクロン政権などが極右の主張ににじり寄っているのが一因だなどと分析している。