アラン・ドロンさん事件、これまでのあらすじ

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

俳優のアラン・ドロン(87)さんを巡る争いで、捜査当局は26日、ドロンさんの「伴侶」の日本人女性ヒロミ・ロランさん(60)のパリ西郊シュレーヌ市(オードセーヌ県)にある自宅を捜索した。ヒロミさん本人の事情聴取も同日に開始され、同日夜時点で継続されている。
報道では、ヒロミ・ロランさんは過去に映画制作助手を務め、「日本人アーティスト」とされている。ドロンさんとは以前から交友関係にあり、ドロンさん本人により「伴侶」として取材等の際に紹介されたこともある。事件は、ドロンさんの3人の実子が7月初めに、ヒロミさんを対象に2件の刑事告訴を行い、これを公表したことにより浮上。実子側は、ドロンさんが脳梗塞を起こした2019年以来で、ヒロミさんのドロンさんとその家族に対する態度が、尊厳を傷つける攻撃的なものに変わったと主張し、モラルハラスメント、信書の傍受、脆弱な者に対する暴力、脆弱な者の弱みに付け入る不正、動物虐待の容疑で訴えた。ヒロミさん側は捜査当局に提出した覚書の中で、「将来的にドロンさんからヒロミさんが金銭的な恩恵を受けることを阻止するため」の訴えではないか、とし、自らは「高齢となった父の日々の世話をしなかった実子らとは異なり」ドロンさんの世話をしたと主張していた。
報道によれば、新たな家宅捜索と事情聴取は、実子側が捜査当局に提示した「新事実」に基づいている。実子側は、ヒロミさんがドロンさんに知られずに、そのクレジットカードを用いて数万ユーロの現金を引き出したとし、写真や思い出の品などの私物もなくなったと主張しているという。