マクロン仏大統領は10月26日、大統領府にショルツ独首相を迎えて昼食会を開いた。このところぎくしゃくした両国間の関係を修復するには至らなかった。
会談について、大統領府は「きわめて建設的」であり、一連の作業部会の設置が決まったと発表した。ドイツ政府の側では、「友好的」で「建設的」な対話がなされたとコメントした。ただし、会合後の記者会見や声明文の発表などはなく、両国の関係が冷え込んでいることをうかがわせた。
当初、この26日には、独仏合同閣議が開催される予定だった。これが数ヵ月間にわたり延期されることになり、代わりにショルツ首相だけが大統領府を訪問した。両国の間では、ウクライナ危機に伴い浮上したエネルギー価格高騰に対する対応に見解の相違がある。また、ドイツ政府は危機をきっかけとして防衛政策を中心に東欧諸国への傾斜を強めており、フランス側はドイツへの不信感を強めている。