シャンボール城、森林管理による炭素クレジット取得を計画

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シャンボール城国有地は、保有する森林5100ヘクタールを対象にした森林管理による炭素クレジット取得を計画している。入札を経て、事業化に向けた提携先を7月22日に選定し、いわゆる吸収源活動による二酸化炭素排出量削減の数値化と、削減量の最適化のための手段の立案を進める計画。
5100ヘクタールという面積はパリ市の総面積の半分程度に相当する。取得した炭素クレジットは20年契約で企業に売却し、それで得た収入を、シャンボール城国有地における生物多様性保護等の事業のための資金に充当する計画。気候変動への対応も課題となっており、温暖化により森林の4割近くが打撃を受ける見通しである中で、森林再生の取り組みも進める。シャンボール城公有地によると、既に大手企業から中小企業に至る数社がクレジット購入に関心を示しているという。
シャンボール城は、ルネサンス期にフランソワ1世国王が築城させたもので、ロワール川沿いの古城の中でも最大規模の城館として知られる。国有地の持続可能な有効活用の取り組みは各種進められており、その中には、オーガニックワインの醸造、養蜂、羊を利用した除草などが含まれる。