2021年の欧州特許庁(EPO)への特許出願数は18万8600件に上り、前年比で4.5%増加して、過去最高を更新した。EPOが4月5日に発表した。2020年には新型コロナウイルス危機の影響もあり、0.6%の減少を記録していた。
分野別では、デジタル通信が1万5400件(前年比9.4%増)と最多で、医療技術(1万5321件、0.8%増)、コンピューター技術(1万4671件、9.7%増)が続いた。これらと関連性の強いAV技術(24%増)や半導体(21%増)も件数は少ないが、大幅な伸びを示した。
国別の出願数では、米国が4万6533件(5.2%増)で首位を維持し、ドイツ(2万5969件、0.3%増)、日本(2万1681件、1.2%減)、中国(1万6665件、24.0%増)、フランス(1万537件、0.7%減)がこれに続いた。これら上位5ヵ国で全体の64%を占めた。米中の伸びの大きさが特に注目される。中国は特にAI関連の出願を増やした。
企業別の出願数では、中国のファーウェイが3544件で首位につけ、韓国のサムスンが3439件、LGが2422件で続いた。欧州勢ではスウェーデンのエリクソンが1884件で4位、ドイツのシーメンスが1720件で5位となった。