マクロン大統領、初の選挙集会を開催

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マクロン大統領は7日、パリ郊外ポワシー市(イブリーヌ県)で集会を開いた。大統領候補として初の集会となった。200人程度の参加者を前に、質疑応答の形で大統領候補としての政策を説明した。
大統領は、出馬期限の直前となった4日に、地方紙上で国民向け書簡を公表する形で出馬を表明した。足元のウクライナ危機もあり、大統領としての職務を優先するという建前で表明を遅らせた。再選を狙った歴代大統領としても最も遅い表明となった。これには、現職大統領の地位から最大限に利益を引き出す狙いも込められている。マクロン大統領はウクライナ危機について、前日にもロシアのプーチン大統領と電話で会談したが、早期の事態解決は望めそうにないと報告した。
大統領はウクライナ危機に伴う国民の不安に答える目的で、購買力の維持に優先課題として取り組むと約束。「マクロン手当」(企業が支給する特別賞与に非課税枠を設定)の上限3倍増や、減税措置を予告。減税措置では、テレビ受信料(年間138ユーロ)の廃止に取り組むことを予告した。準備中の経済強靭性プランに、ガソリン補助の「改善」が盛り込まれることにも言及した。大統領はこのほか、教育についても見解を説明。職業高校や中学校における企業との連携の強化や、教育における教員の自主性の尊重や、リソースの投入を通じた開かれた学校の実現といった展望を示した。