オレンジ、欧州で2G及び3Gを2030年までに廃止へ

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

仏通信大手オレンジは、バルセロナで開催中のモバイルワールドコングレスの機会に、2G及び3Gの廃止日程を公表した。2030年までに欧州全域で廃止する。
2025年の時点で、フランスでは2Gを、欧州6ヵ国(ベルギー、スペイン、ルクセンブルク、ポーランド、ルーマニア、スロバキア)では3Gをそれぞれ廃止する。フランスでは2028年に3Gを廃止。続いて2030年には欧州全域で2Gと3Gをすべて廃止する。
2Gは1990年代に、3Gは2000年代に展開された。通信事業者は2040年までにカーボンニュートラル達成を公約しており、古い規格の廃止はエネルギー節減の観点からも不可避の課題となっていた。浮いた周波数の有効活用も可能になる。
3Gの廃止は諸外国でも進んでおり、ノルウェーは1年前に、ドイツでは数ヵ月前に廃止されている。2Gは、一連の産業用途(決済端末、エレベーターの警報器、自動車の事故時通信伊ステムなど)に用いられていることから、廃止はより困難で、両方の廃止を進めるのはオレンジが初めてであるという。2Gと3Gの間には互換性があり、どちらかがあれば使用を継続できるが、両方を廃止すると4G以降への切り替えが必要になる。オレンジは、十分な移行期間を設定したので切り替えは万全に進められると説明している。個人については、4Gで2G/3Gを超えるカバーを達成しており、4G以上に対応していない端末の割合は既に10%を切っているため、移行に問題はないと説明している。