仏ブレスト市でワン・オーシャン・サミット

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仏ブレスト市で2月9日から11日まで、「ワン・オーシャン・サミット」が開催される。フランスが昨秋に国際自然保護連合(IUCN)の総会の際に開催を予告し、欧州連合(EU)の議長国として開催する。ハイブリッド方式で開催され、世界の20ヵ国程度の首脳に加えて、科学研究界や経済界、NGOの代表などが参加。海洋の保護の問題を協議する。
国連で進められている公海の生物多様性の保護等に関する議論が、3月にニューヨークで山場を迎えることになっており、今回のサミットは、それに向けた政治的な強いシグナルを送る機会になる。国連環境会議における海洋プラスチック汚染対策の協定採択に向けた協議においても、今回のサミットで弾みをつけることが目標になる。フランス政府はまた、生物多様性条約締約国会議の枠内で、2030年までに海洋の30%を保護地域に指定するよう後押ししており、今回のサミットでも主張を展開する。漁船安全性強化のケープタウン協定については、無規制漁業等の排除につながる期待があり、発効に必要な批准国数(あと6ヵ国が必要)を達成するべく、フランス政府はこの機会を利用して働きかける方針。