仏大手銀行ソシエテジェネラルの自動車リース子会社ALDは6日、オランダ同業リースプランを買収すると発表した。49億ユーロ相当(株式交換と現金)で買収する。現金部分は20億ユーロ。両社を統合して発足する新会社の株式の53%をソシエテジェネラルが確保し、リースプランの株主は30.75%を保有、残りが浮動層となる。この買収計画は数ヵ月前より取り沙汰されており、リースプラン側は100億ユーロの買収価格を望んでいたとされるが、それよりは低めで落ち着いた。買収に当たっては、関係国の競争当局の許可を得る必要があり、一部資産の売却などを命じられる可能性がある。
リースプランは、自動車リース・フリート管理で180万台を運用する欧州最大手。ALDは170万台で、両社を合算すると350万台となり、欧州にとどまらず世界大手の地位を固める。自動車リースは従来は法人向けだったが、消費者の間で所有から利用へと発想の転換が広がっていることを追い風に、新型コロナウイルス危機の中でも、個人顧客の間で利用が増えている。電気自動車の普及もリースへの関心を高める要因になっている。両社の業績は好調を維持しており、2020年にALDは5億1000万ユーロの営業利益を達成。リースプランは2021年1-6月期に3億5500万ユーロの営業利益を記録している。