日刊紙ルパリジャンは7日付で、無免許運転の実態について報じた。無免許運転者は2019年の推計では77万人を超えるとみられており、増加傾向にある。2020年には、死亡事故の6%、人身事故の3.5%に無免許運転者がかかわっていた。この割合は、2010年以来でそれぞれ2.2ポイントと1.3ポイント上昇している。死亡者数でみると、2020年に無免許運転者が起こした事故の死亡者数は220人で、これは全体の9%に相当する。また、無免許運転の摘発件数は、2016年の11万1844件に対して、2019年には12万3219件まで増加。今年に入ってからは、2018年比で10%の増加を記録している。
無免許運転者の増加の理由としては、まず、運転免許証の取得にかかる費用の増加があげられる。また、速度違反取締などが強化され、免許停止が増えたことによる影響も考えられる。2005年の調査によると、免許停止となった13万人のうち、5万人が職を失ったといい、勤め先に対して免停の事実を隠して運転を続けるようなケースが増えているという。
無免許運転者は無保険の車両を運転していることが多く、無免許運転者の事故は、被害者の補償問題における困難に直結する。2019年には、無免許運転の摘発件数が10.4%増加したが、同時にひき逃げ件数も7.4%増加しており、これは無免許運転の増加と関係している可能性もある。