ストラスブール市の中心地で11日午後、トラムウェイが衝突する事故があった。68人が負傷する大規模な事故となった。当局は意図的な事件である可能性を否定した上で、原因究明と責任の所在を追及するための捜査を開始した。
事故は15時30分頃にストラスブール中央駅で発生した。トラムウェイ駅は地下に設置されているが、先行車両が何らかの原因で停止し、傾斜を下る格好で逆走し、駅に停車していた後続列車に衝突した。衝撃により車両は大きく損傷し、乗客の中には、転倒して打撲傷を負う人も多かった。一時は地下駅構内が騒然となったが、重傷を負う人は出なかった。
ストラスブール市のトラムウェイはCTS社が運行。事故を起こしたのはアルストム社製の車両だった。同市のトラムウェイは1994年に開業したが、これまでで最大級の事故だという。土曜日の午後で乗客数が多かったことも被害を大きくする原因になった。運転士は2人とも負傷しなかったが、精神的にショックを受けているといい、警察では事情聴取を進めている。事故があったのは、トラムウェイA線及びD線の区間で、事故の影響で、Langstross Grand’Rue駅より西側の中央駅を含む全区間が数日間にわたり運行停止となった。