欧州諸国の政治停滞

投稿日: カテゴリー: アライグマ編集長の日々雑感

今夏の解散総選挙でフランスのマクロン大統領がレイムダック化し、バルニエ内閣による予算案の編成も難航して、一
種の政治空白が生じているが、隣のドイツでも連立政権が瓦解して、来年2月の繰り上げ総選挙までは政治の停滞が続
く。ブリュッセルでは新たな欧州委員会もまだ発足していない。欧州議会による欧州委員人選の承認に向けて、ようや
く主要会派間で合意が成立した段階だ。1月に米国でトランプ政権が復活するというのに、欧州はそれに備えて十分な対
抗策を練るための態勢が整っていない。おまけに、ルーマニアでは親ロシア派の大統領が誕生するかも知れないとあっ
て、そうなるとハンガリーのオルバン首相やスロバキアのフィツォ首相に続いてEUにとっては厄介な存在となりかねな
い。緊張や不安が高まる中で、欧州でもすっかり定着した感のあるブラックフライデーセールでストレス発散のために
無駄な買い物をしてしまいそうで、ちょっと怖い。