バルニエ首相による組閣人事が難航、増税の是非も対立点に

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バルニエ首相による組閣人事が難航している。マクロン大統領の旧与党勢力が抵抗を強めている。組閣人事は20日までに発表される予定だったが、遅れる可能性がある。
バルニエ首相は18日に組閣人事の素案をマクロン大統領に提示したとされる。マクロン大統領はこの人事について、「単色」だと側近に漏らしたといい、これが旧与党勢力に広まって、緊張が高まっている。バルニエ首相は、自らが所属する保守の「共和党」の人材を多く登用する考えとみられており、マクロン大統領は、自陣営や、それ以外の勢力の登用が少ないことに反発したとされる。それと並行して、バルニエ首相の政策方針に関する憶測が対立の火種にもなっている。首相が増税による財政健全化を検討しているとの噂があり、ダルマナン内相などは、増税を決める内閣には入らないし、議会で支持もしない、と言明して敵対的な立場を表明。バルニエ首相は協議のために19日に旧与党勢力を率いるアタル前首相と会談する予定だったが、これはキャンセルされており、妥協点を見出す困難を露呈した格好になった。