サッカーのUEFA欧州選手権が7月14日に終了し、スペインが決勝でイングランドを下して優勝した。決勝でも、準決勝
の対フランス戦でもスペイン代表の滑らかなチームプレーの強さが際立っていた。同じ14日、テニスの全英オープン
(ウィンブルドン)の男子決勝でも、スペインのアルカラスが全英優勝7回を誇るジョコビッチを圧倒して優勝した。昨
年に続く2連勝とし、若干21才で早くも4大大会優勝回数が4回というのだから恐れ入る。ちなみに4大大会優勝回数が24
回のジョコビッチは、21才の時にはまだ1回しか優勝していなかった。もちろんスペインが強いのはスポーツだけでは
ない。経済もこのところ上り調子で、EU内でも高い部類に入る成長を遂げている。政治面でも、サンチェス首相は、議
会で安定的な過半数を確保できないままに綱渡り的な政権運営を続けているが、ふと振り返れば、2018年6月からすで
に6年間も政権を保持しているのだから、その舵取りの手腕は侮れない。同じ南欧とはいえ、いかにもルーズで無秩序な
イタリアやギリシャとは一味違う生真面目さを備えたスペインの今後の躍進に注目したい。