突然の解散総選挙

投稿日: カテゴリー: アライグマ編集長の日々雑感

6月9日の選挙結果はある程度まで予想された通りとはいえ、衝撃的な影響をもたらした。ベルギーでは総選挙で惨敗し
たデクロー首相が涙ながらに辞意を表明し、フランスでは欧州議会選挙での与党の惨敗と極右野党RNの圧勝を受けて、
マクロン大統領が解散総選挙を決めた。突然の解散総選挙の結果は7月には出てしまうので、極右主導の新政府が発足す
る可能性も除外できない。欧州議会選挙というのは、統一地方選挙などと同じで、ときの政権に対する不満や懲罰の表
明という側面が強いうえに、筆者はRNが選挙のたびに圧勝する村に住んでいるので、今回の選挙結果に驚きはないが、
とうとう来るところまで来てしまった、との感はある。今回RNに投票した有権者は、果たして総選挙でも同党に投票す
る覚悟があるのか? そこまで本気で極右への政権交代を支持できるのか? マクロン大統領が国民に突きつけた究極の問
いはそういうことだろう。筆者はかねてより、一度RNに政権を担当させてみて、お手並み拝見と行こうではないか、と
主張して、周りのフランス人の顰蹙をかっているのだが、いよいよそれが現実になりそうだ。(少し意地の悪い意味
で)楽しみだが、やはりどこかで怯えてもいる。