李強首相の独仏歴訪

投稿日: カテゴリー: アライグマ編集長の日々雑感

中国の李強首相が19日から独仏歴訪を開始した。19日にはドイツのシュタインマイヤー大統領と会談し、20日にショルツ首相との会談が予定される。その後はフランスに移動し、パリで開催される新グローバル金融協定サミット(22-23日)に出席する。米国との関係が緊張し、最近は欧州からも敵対視される傾向がある中国としては、思うように進まない経済回復のためにドイツをはじめとする欧州との関係改善を望んでいるのだろうが、中国の国際的な信用やイメージが低下している中で、果たして経済的利益によるつながりだけで外交関係の強化や修復が可能だろうか。中国がロシアに肩入れし、世界の分断化が進む中で、中国はたしかに今後も不可避のパートナーではあるかも知れないが、信頼できるパートナーとはもはやみなされないだろう。李強首相は習近平体制における「経済の皇帝」だとの高い評価もあるが、3月の任命時に習近平主席の後ろにくっついて、へいこらと拍手しつつ登場した金魚のフン的なイメージが脳裏から消え去らず、失礼ながら、この人と協議しても複雑な世界情勢の解決には繋がらない気がしてならない。筆者の勝手な印象が間違いであることが証明されることを祈りたい。