憲法評議会、年金改革反対の国民投票請求を却下

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憲法評議会は3日、年金改革反対派による国民投票請求を退ける決定を下した。決定は予想されてはいたが、野党勢力や労組は決定に遺憾の念を表明した。
国民投票請求制度はRIPと呼ばれ、サルコジ右派政権下で2010年代前半に導入された。今回、年金改革に反対する左派勢力と中道野党勢力(院内会派LIOT)が揃って議員立法法案を提出し、これを国民投票にかけるよう請求した。しかし、憲法評議会は法案が規定外の内容だとの理由を挙げて、請求を退けた。具体的には、「定年年齢は62才を超えてはならない」とする第1条について、定年年齢の64才への引き上げを決めた年金改革法が公示される以前に提出された法案につき、不適格な請求であると認定。譲渡益等に係るCSG(社会保障会計の財源となる目的税)の税率引き上げを盛り込んだ第2条についても、税率の調整という措置は、RIP実施の対象として適格の「社会的措置」には含まれないと認定した。
RIPは実現までのハードルが高く、これまで国民投票の実施にまで至った案件はない。今回の憲法評議会の判断については、RIPが無益であることを改めて証明するものだとする批判の声が、左派勢力を中心に出されている。労組も失望を表明。年金改革関連では、LIOTが提出した改革廃止法案の下院審議が6月8日に行われることになっており、労組は揃って6月6日に14回目の抗議行動を行って圧力をかけることを決めている。