電気電子機器を対象とする「修理のしやすさレーティング」制度の対象製品が11月4日付で拡大される。現在は、スマホ、ノートパソコン、テレビ受像機、芝刈り機、ドラム式洗濯機が対象だが、新たに食洗器、掃除機、非ドラム式洗濯機、高圧洗浄機が対象に加えられる。
このレーティング制度は、分解の容易さや交換部品の在庫等の尺度を元に、製品の修理のしやすさを10点満点で評価するもので、対象製品については、店頭及びインターネットサイトにおいて、メーカー及び販売者が評点を表示する義務を負う。政府はこの義務を、各種ロス対策法(Agec)の枠内で導入。最初の4品目は2021年1月に義務化されていた。対象品目の拡大により、修理のしやすい製品の購入を促し、将来的な廃棄物の発生を軽減することを目指している。
調査によると、電気電子機器を修理するか、廃棄するかの選択を迫られた消費者の40%が修理を選択している(2020年)。政府はこれを2025年までに60%へ引き上げることを目標に掲げており、そのための努力の一つとして、レーティングの対象品目拡大を決めた。続いて、2024年1月をめどに、信頼性や堅牢性など他の尺度を加えた「持続可能性レーティング」が導入される予定で、現在、尺度の設定に向けた協議が進められている。