パリ市内の中古住宅取引価格、1平方メートル当たり1万ユーロを割り込む

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

不動産取引大手センチュリー21が発表した集計によると、パリ市内の中古住宅取引価格は9月に平均で1平方メートル当たり9758ユーロとなり、3年ぶりに1万ユーロ台を割り込んだ。年頭からでは5.7%の低下を記録、1年間ではほぼ1000ユーロの低下となる。
センチュリー21によると、物件の取引が決まるまでの期間も長くなっており、9月には平均で96日間と、1年間で実に15日間延びた。同社がこの指標の把握を初めてから最大の延長幅であるという。全国平均の86日間も上回ったが、パリの取引までの期間が全国平均を上回るのもこれが初めてだという。賃貸目的の投資家による取引案件も12.6%の減少を記録しており、エネルギー効率改善の法的義務導入や、家賃規制などを投資家が嫌気したとも考えられる。金利上昇や家計の資金力の低下など、住宅取引にとっての逆風も目立っている。
最新の公証人統計では、10月末時点の平均取引価格が1万670ユーロと予想されており(成約済みの案件から推定)、調査主体により数字にはばらつきがある。公証人統計は4-6月期を通じて取引の増加を示しており、短期的に1万ユーロ台を割り込む可能性は低いと予想されていた。