企業従業員の病欠、「心の病」が全体の2割に

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マラコフ・ユマニス(共済保険)は9月8日、企業従業員の病欠に関する調査の結果を発表した。「心の病」による病欠が占める割合が増大していることがわかった。
1800人を対象にしたアンケート調査(5月5日から30日まで実施)では、全体の54%の人が、心身ともに健康だと回答した。直近12ヵ月間に病欠を経験した人は全体の42%で、この割合には、2016年の41%、2019年の44%と比べて大きな違いはない。全体として、若い層(18-34才)と女性に病欠が多いという傾向がある。
その一方で、心の病(バーンアウト含む)を理由とする病欠が増えており、新型コロナウイルス関係を除けば、増加傾向にある唯一の理由であるという。病欠に占めるその割合は、2016年には10%だったが、右肩上がりで上昇しており、2022年には20%にまで達した。若い世代での増加が目立つといい、30才未満の層では、睡眠導入剤や向精神薬等の処方が過去3年間で2倍に増えたという。全体では、心の病は、新型コロナウイルス関係を除けば、通常の疾病に迫る第2位となっている。また、長期の病欠に限ると、最大の理由となっている。1ヵ月超の病欠(新型コロナウイルス関係を除く)は、全体の14%を占めるのみだが、企業のうち64%が、直近12ヵ月間に1件以上の長期病欠を体験したと回答しており、企業の業務遂行における影響は無視できない。