国内の観光業が好況、コロナ危機を克服

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

この夏に国内の観光業が好況を迎えている。新型コロナウイルス危機から脱して、外国人客が戻ってきたのに加えて、国民が相変わらず国内観光を優先し、需要を押し上げている。
TheFork(飲食店予約プラットフォーム)によると、パリ市内の飲食店の予約は、6月半ばから7月半ばまでの期間に、前年同期比で32%の大幅増を記録した。フランス全国では22%増を記録。南仏のニース(55%増)やカンヌ(39%増)など観光地での増加が目立つ。
宿泊業では、7月にパリ首都圏のホテルの料金が、危機前の2019年同月比で22.5%の上昇を記録、好調な需要が背景にあることをうかがわせている。コルシカ島では20.1%、ブルターニュ地域圏では21.3%、南仏プロバンス・アルプ・コートダジュールでは実に34.7%の上昇を記録した。客室稼働率は全国平均で73%となり、2019年同月と比べるとまだ2.8ポイント低い水準にあるが、南仏地中海岸のプロバンス・アルプ・コートダジュール地域圏(80.8%)とラングドック・ルシヨン(75.1%)を含む一部地域では危機前を上回る水準に達した。
観光地の飲食店では、人手不足のためにハイシーズンの無休営業ができないところも多いという。また、足元のインフレ亢進により、夏季以降の需要に陰りが出る懸念もある。