新型コロナウイルス、感染拡大が一段落か

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

新型コロナウイルスの感染状況が改善しつつある。国内の1日当たりの新規感染者数は平均で13万人を超える水準で推移していたが、7月中旬には12万3300人にまで低下した。特に、感染が目立っていたパリ首都圏で改善が目立ち、感染率は5月末以来で初めて、全国平均並みに低下した。ただし、病院の状況は悪化が続いており、1日当たりの新規入院者数は1500人と、前週比で27%増を記録。集中治療室に入った患者数も1日当たりで132人と、こちらは32%の増加を記録している。重症患者は80-89才の高齢者に多い。政府は、60才以上の人に4回目接種を勧告しているが、接種率は60-79才で28.5%、80才以上で37.1%、高齢者施設の入居者で44.1%とまだ低い。60才未満の人については、重症化のリスクがあると判断される人と、重症化のリスクがある人に接触する機会がある人が接種の対象に加えられた。
現在、フランスにおける感染の主流はBA.5で、調査対象の72%を占めている(BA.2は9%)。足元の感染の改善傾向は、学校が夏季休暇に入ったことの影響があると考えられ、夏休み明けには再び感染が拡大に転じる可能性がある。その際にどの変異株が主流になるかが注目されており、その点で、専門家らは、インドで急速に拡大しているBA.2の亜種であるBA.2.75を注視している。