大型貨物帆船、船体が完成

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新型ロケット「アリアン6」の輸送を目的とする大型貨物帆船「カノペ(Canopee)」号の船体が、このほどポーランドの造船所で完成した。船体は今後、オランダ国内で艤装される。フランス船籍として初の大型貨物帆船となる。
アリアンロケットを打ち上げるアリアン・グループが2019年にプロジェクト募集を行い、大型貨物帆船のコンセプトを募った。建造はオランダのネプチューン造船所が請け負い、船体がポーランドで完成した。仏ジフマル・オフショア・サービスとゼフィール&ボレ社が合弁会社「アリゼ」を設立してこの船舶を開発。ジフマルの仏領ギアナ子会社が船主となり、ゼフィールはロジスティクス業務を担当する。仏本土から、打ち上げ基地がある仏領ギアナまでのロケット輸送を担当、2022年末の就役が予定される。
カノペは全長121メートル、全幅22メートルで、排水量は1万700トン。フランスで開発されたマスト型の帆「オーシャンウィング」4基を搭載し、ディーゼルエンジン(3840kW×2)を補完する役割を果たす。帆の面積は1基につき363平方メートルで、燃料消費を3割削減できる。乗組員数は10-15人。